犯罪被害者の訴訟参加制度 衆院法務委員会で審議入り
犯罪被害者が刑事裁判に「当事者」として参加する制度の導入を柱とした刑事訴訟法などの改正案が23日午後、衆院法務委員会で審議入りした。希望すれば法廷で被告に対して自ら質問したり求刑の意見を述べたりできるようにする内容。被害者の要望に応えた仕組みだが、「刑事裁判のあり方を根底から崩しかねない」などとする慎重論も根強い。
http://www.asahi.com/politics/update/0523/TKY200705230295.html
犯罪被害者は、現状では証人として呼ばれるか意見の陳述を要望しない限り刑事裁判に参加する機会はない。
新しい制度では、被害者は「被害者参加人」として法廷で検察官と並んで座る。被告の情状にからむ証人尋問のほか、事実関係に関する被告への直接質問も認められる。検察官の論告・求刑が終わった後で独自に求刑の意見を述べることも可能で、例えば検察官が懲役刑を求刑しても、法律に定められた範囲内なら「死刑を求刑する」と発言できる。
被害者の参加は「事件の当事者なのに蚊帳の外に置かれている」などとして「全国犯罪被害者の会」が実現を求め続けてきた。代表幹事の岡村勲弁護士は「長い間かかったが、疎外されてきた被害者の声を法廷に生かす制度がやっと第一歩を踏み出した」と話す。
一方、日本弁護士連合会は「被害者の前で被告が自由に発言することは困難であり、被告の権利を守ったり真実を発見したりするのに支障をきたす」として反対する。
被害者のなかでも、息子を交通事故で失った片山徒有(ただあり)さんが代表をつとめる「被害者と司法を考える会」は、「参加できるのは少数の強い被害者だけで、参加できない被害者が自分を責めるなどの二次被害が出る」として廃案を求めている。
今国会で成立すれば、09年に裁判員制度が始まる前の08年末までに施行される見込み。民主党は23日朝、「裁判員制度を控えた時期に刑事司法のあり方を根本的に変える制度をつくるのは拙速だ」として抜本的な修正案を出す方針を固めた。
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