初の「模擬裁判員選任」、6人が裁判員に
2年後の裁判員制度導入に向け、東京地裁で30日、本番さながらに無作為に選ばれた候補者から裁判員を選ぶ「模擬選任手続き」が全国で初めて実施された。男女20人が裁判所に出向き、裁判長から質問を受けた。「公平な裁判ができない」という理由で除外された人はおらず、最終的に選ばれた6人が同日午後から3日間の日程で殺人事件の模擬裁判に臨んでいる。
裁判官(中央3人)と模擬選任された裁判員6人が並んだ法廷=30日午後、東京地裁で
裁判員選任の配置イメージ
http://www.asahi.com/national/update/0530/TKY200705300368.html
「本番」の選任手続きは非公開だが、今回は別室の法曹三者や記者がライブ映像を傍聴した。本来は選挙人名簿からくじで選ばれた人が裁判員候補者になるが、住友商事、野村証券、資生堂など20の協力企業の従業員名簿をベースに50人を無作為抽出。「妻が出産予定」などと申し立てて辞退が認められた人などを除く20人が集まった。
候補者は午前9時すぎ、裁判員を選ぶ手続きの流れや事件の概要について説明を受け、事件関係者でないことなどを確認する「質問票」に記入した。
今回の模擬裁判は、日頃から暴力をふるう愛人を包丁で刺した女性が被告。「DV(ドメスティック・バイオレンス)」にかかわる事件だったため「家族などの身近な人から繰り返し暴力を受けたり、繰り返し暴行したことがありますか」という質問も盛り込まれた。
1人ずつ面接する「質問手続き」はこの質問票の回答に基づいて行われた。候補者は三方を裁判官、検察官、弁護人3人ずつに囲まれる形で質問に答えた。
20人で約1時間強。検察・弁護側のいずれも「不公平な裁判をするおそれ」を理由に不選任を申し立てることはなかったが、弁護人が理由を示さず不選任できる権利を使って、上限の4人を除外した。
「模擬」のため特別に都合による辞退を認めた3人を除き、残る13人から最終的にパソコン抽選で6人の裁判員を選んだ。
最高裁は今後、全国の地裁で同様の試行を実施する。一般市民の「生の声」を集め、本番に備えるのが狙いだ。
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