インタビュー/「裁判員制度」の広報活動の先頭に立つ
秋田地方検察庁検事正 小黒 和明さん
http://www13.plala.or.jp/news21/shimen/0727_interview.html
●裁判員制度とはどのような制度ですか。
「平成21年(2009年)5月までに裁判員制度が始まります。裁判員制度とは、国民からクジで選ばれた裁判員が刑事裁判に参加し、被告人が有罪かどうか、有罪の場合、どのような刑にするかを裁判官と一緒に話し合いながら決める制度です。原則として、裁判官3名と裁判員6名が1つのチームとして裁判をします。裁判員が参加する事件は、地方裁判所で扱う刑事事件のうち、国民の関心の高い重大な刑事事件です。例えば、殺人、傷害致死、強盗致死傷、危険運転致死、現住建造物等放火などの事件です。秋田県の場合、裁判員裁判対象事件数は年間15件程度です。国民の皆さんが裁判に参加することによって、法律の専門家ではない一般国民としての感覚や視点、意見が裁判に反映されることになり、その結果、裁判が身近になり、国民の司法に対する理解と信頼が深まり、より良い社会への第一歩となることなどが期待されています」。
●責任を重く感じますが、法律的な知識がなくても務まりますか。
「裁判官を交えた9名で話し合って、チームとしての結論を出すのであって、裁判員一人で決めるものではありません。また、裁判員にも分かりやすい裁判が行われますし、法律的な知識が必要な場合は、裁判官から分かりやすく説明されます」。
●裁判員を辞退できますか。長期間拘束されませんか。
「様々な事情を抱える国民に過度な負担を強いるものではなく、個々の事情が十分に考慮されます。やむを得ない場合など一定の場合は辞退が可能ですので、遠慮なくその理由を裁判所に率直にお知らせ願います。また、裁判員に選任された後に裁判員を続けることが困難になった場合には、申し立てによる解任の余地があります。裁判員の仕事のために休暇を取ることは法律で認められていますし、仕事を休んだことを理由に不利益な取扱をすることは禁じられています。全事件の7割程度は、3日以内で終わると見込まれています」。
●裁判員になって、危害を加えられたりすることはありませんか。
「そもそも組織犯罪等で、裁判員に危害が加えられるおそれなどがある事件は、裁判官のみで審理します。また、裁判員が加わる事件の約3分の2は、自らの罪を認め、反省している被告人であり、裁判員に対する報復等を考える者は少ないと思われます。裁判員の名前や住所などは公にされませんし、守秘義務により、各裁判員の意見等が明らかにされることもありません。皆さんが裁判員になって、被告人や関係者から脅されるのではないかとの不安を感じるようなことがあれば、それが漠然としたものであっても、遠慮なく裁判所や検察庁等に相談してください」。
●日当は支払われますか。
「裁判員は1万円以内、裁判員候補者は、8千円以内の日当が支給されます。また、交通費のほか宿泊を要する場合は、宿泊料、7千8百円が支給されます」。
●特に訴えたいことは。
「各種世論調査の結果を見ますと、国民の多くが、裁判員になることに消極的である旨が伝えられております。しかし、社会の治安や人権は決して他人事(ひとごと)ではなく、本来、国民一人ひとりが、自分達を守るために、みんなで力を合わせて支えていくべきものだと思います。裁判員制度も、まさにそうした考えに基づくものです。検察庁では、裁判所、弁護士会と協力し、県民の皆さんに裁判員制度について御理解をいただくとともに、制度に対する不安を軽減するために説明会を行っています。担当者まで連絡いただければいつでも伺いますので、是非利用していただきたいと思います」。
NULL