O・J・シンプソン裁判再び 陪審員、今度は全員白人
【ロサンゼルス=堀内隆】米フットボールの黒人元スター選手、O・J・シンプソン被告(61)が監禁や盗みなどの罪に問われ、ラスベガスの地裁で進む公判の陪審員12人全員が白人となっている。殺人罪に問われた94年の事件で無罪評決を出したのは黒人多数の陪審員だったため、再び「人種の溝」にメディアの注目が集まる。
http://www.asahi.com/international/update/0923/TKY200809230196.html
起訴状によると、同被告は07年9月、ラスベガスのホテルでスポーツ選手ゆかりの品を扱うディーラーを脅し商品を奪ったとされる。15日に始まった公判で弁護側は「自分の持ち物を取り返そうとしただけだ」と無罪を主張した。
公判前に約1週間かけた陪審員選びでは、白人が大多数を占める候補者リストに被告の弁護士がかみつき、検察側が「人種はなんら関係ない」と反論する一幕もあった。
黒人人口が1割程度のラスベガス地域では、白人多数の陪審員団は異例ではない。ただ、白人の前妻が殺された94年の事件で、弁護側は捜査を担当した白人警官の差別発言を暴露するなど人種問題を巧みに使っただけに、ロサンゼルス・タイムズ紙は「弁護側は白人による仕返しを警戒している」との見方を伝える。ラスベガスのある弁護士は同紙に「ただの盗みなら全員白人でも関係ないが、これはO・J・シンプソン事件だ」と人種問題の影響を心配する。
娯楽系を中心にメディアの関心も過熱ぎみ。22日の公判では、「被害者」の1人とされるディーラーに複数のメディアが独占インタビューなどのために計20万ドル(約2015万円)を払ったと、ディーラー本人が証言した。公判は集中審理で進められ、約1カ月で結審する見通しだ。