MySpaceいじめ自殺事件、少女に嫌がらせの女性に一部無罪
MySpaceで10代の少女に嫌がらせし、自殺に追い込んだとされる女性が、重罪容疑に関して無罪判決を獲得した。(ロイター)
2008年11月27日 11時57分 更新
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0811/27/news038.html
MySpaceで身分を偽って13歳の少女に嫌がらせし、自殺に追い込んだとして起訴された女性が11月26日、重罪容疑について無罪判決を言い渡された。
ロリ・ドリュー被告はこの事件で3件の軽犯罪に関して有罪とされた。世界中でニュースの見出しを飾ったこの事件を受け、MySpaceはこの種の行為の取り締まりに乗り出した。
米連邦地裁の陪審団は、3件の重罪容疑に関しては被告を無罪としたが、4件目の共謀容疑については審理がこう着した。
ドリュー被告は評決が読み上げられても反応を示さず、退廷時に記者からの質問に答えることを拒否した。被告は自分の娘と近所のミーガン・メイヤーさんが仲違いをしたことから、MySpaceに偽のプロフィールを作成した。
被告は軽犯罪に対する有罪判決により、保護観察処分から3年間の懲役に至るいずれかの罰が科される。重罪容疑で有罪判決を受けていたら、最高で20年の懲役刑を言い渡されていた可能性がある。
検察官によると、ドリュー被告らは偽のMySpaceプロフィールを作成して16歳の少年を名乗り、数週間にわたってメイヤーさんを誘惑した。その後突然彼女との関係を絶ち、彼女がいない方が世の中はよくなると告げたという。
メイヤーさんは2006年10月、その最後のメッセージを読んでから数時間後に首をつって自殺した。
検察官は、ドリュー被告とその娘、10代の従業員が、メイヤーさんが被告の娘の悪口を言ったことへの報復として嫌がらせのために偽プロフィールを作成したと主張した。
陪審員のシャーリー・ヘンリー氏(59)は法廷の外で、陪審団が重罪容疑に関して被告を無罪とした理由について、メイヤーさんを追いつめたMySpaceのメッセージを誰が書いたのか確信が持てなかったからと語った。
ネットいじめ対策法求める声も
ヘンリー氏は、メイヤーさんの死でこの事件は感情的なものになったとし、審理の間、「人々は涙を流そうと悲しみをあおっている」と付け加えた。
「重要なのは正義」と、ミーガンさんの母親のティナ・メイヤーさんは陪審評決後に話した。「ミーガンのためだけではなく、コンピュータを使ったいじめを受けている人すべてのための正義だ」
専門家は、ドリュー被告の起訴について、この種の事件では初めてであり、起訴の根拠となっている連邦法に対して不釣り合いだと指摘している。この事件は初めミズーリ州当局が起訴を拒否したため、ロサンゼルスで公判が行われた。
「陪審評決は意外なものではない。検察が一般に妥協的評決と呼ぶものだ」と南カリフォルニア大学の法学教授で元連邦検察官のレベッカ・ローナガン氏は言う。
「この事件で市民を悩ませたのは、10代が自殺し、それを成人女性が引き起こした(とされている)ことだ」と同氏は語る。「主な問題は、容疑が自殺に関するものではなかった点だ。起訴容疑は基本的にコンピュータハッキングに関するものだった」
ローナガン氏は、既に連邦議員から、ネットでのいじめや嫌がらせに対処するための新法を作りたいという意見が出ていると話す。
MySpaceの広報担当者は、同社はネットいじめを許しておらず、検察局と協力してきたと述べている。
「MySpaceは陪審団の評決を尊重する。今後も業界の専門家と協力して、ネットいじめやネットいじめがもたらし得る害に対する意識向上に努めていく」と同社のチーフセキュリティオフィサー、ヘマンシュ・ニガム氏は声明文で述べている。