「裁判員経験聞かせて」 新聞協会、判決後の会見お願い
重大な刑事裁判の審理に市民が参加する裁判員制度が5月に始まるのを前に、日本新聞協会(新聞・通信・放送の計141社加盟、会長=北村正任・毎日新聞社会長)は26日、「裁判員となるみなさんへ」と題する文書を発表した。制度の定着と検証のため、「記者会見による取材に協力していただけるようお願いします」と呼びかけている。
http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY200902260294.html
呼びかけの文書で新聞協会は「裁判員経験者が職務を果たして感じたこと、考えたことを率直に語り、社会全体で情報を共有することは、『国民の司法参加』という制度導入の理念を定着させるうえで極めて重要です」と説明。「新たな制度による司法権の行使が適正かどうかを検証するうえでも、経験者への取材が不可欠です」と協力を求めている。
裁判員法は判決を話し合う評議の中身などについて守秘義務を定めている。制度開始後は、裁判員全員に、判決後の記者会見を受けるか尋ねていくことが想定され、会見ではこの守秘義務を尊重することになる。
新聞協会は07年5月以降、制度を運用する最高裁に、記者会見実施への協力を要請してきた。最高裁も「経験者の声が広く伝わることは重要だ」との認識で、協力が得られる見通しとなったことからこの日の公表となった。
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日本新聞協会が26日に公表した「裁判員となるみなさんへ」の全文は次の通り。
重大な刑事裁判の審理に国民が裁判員として参加し、裁判官と一緒に有罪無罪を判断し、有罪の場合には量刑も決める裁判員制度が今年5月21日から実施されます。日本新聞協会は、裁判員制度が始まるにあたって、裁判員を経験されたみなさんに判決後、記者会見による取材に協力していただけるようお願いします。
裁判員制度は、国民の健全な社会常識を刑事裁判に反映させることによって、司法に対する理解を深めるとともに、司法への信頼をより向上させることを目的に導入されるものです。
裁判員経験者が、その職務を果たして感じたこと、考えたことを率直に語り、社会全体で情報を共有することは「国民の司法参加」という制度導入の理念を定着させるうえで極めて重要です。また、裁判員経験者に対する取材・報道は、新たな制度による司法権の行使が適正になされているかどうかを検証するうえでも必要不可欠です。判決後、取材への協力を求めるのはそうした理由によるものです。
裁判員法には、裁判員の職務の公正さや職務に対する信頼を確保するため、裁判員の個人情報や評議の秘密等については守秘義務が定められています。
取材・報道にあたっては、この立法趣旨と裁判員経験者の意向を踏まえ、国民の知る権利に資する報道機関としての使命を果たしていきます。