【裁判員 福島地裁支部】初めて殺意を認定 判決は懲役17年
福島県いわき市の空き地で今年6月、顔見知りの男性を包丁で刺し殺したなどとして、殺人罪などに問われている同市の極東会系暴力団組員、伊藤一仁被告(49)に対する判決公判が2日、福島地裁郡山支部で開かれた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/091002/trl0910021555006-n1.htm
竹下雄裁判長は、「凶器の形状や犯行態様などから考えれば、被害者が死亡する危険性が高いことは分かっていたはず」と伊藤被告の殺意を認定し、検察側の主張通り殺人罪を適用。懲役17年(求刑懲役20年)の判決を言い渡した。
公判を通じて被告側が殺意を否認し、初めて殺意の有無を争う裁判員裁判として、評議の行方が注目されていた。
検察側は「刺した3カ所の傷は深く、被害者は即死状態だった」と明確な殺意があったと判断。「所属する暴力団組長の経営するスナックの開店祝いに被害者が来なかったことで、組のメンツをつぶされたと腹を立てた動機は、暴力団特有の理屈で身勝手」などと主張していた。
一方、弁護側は「けがをさせるつもりで包丁を持って行った。左足に近い下腹部を刺している」と殺意を否定。最終弁論では「傷害致死罪を適用し、懲役8年が相当だ。仮に殺人罪を適用するとしても求刑は重すぎ、懲役15年が相当」と訴えていた。
判決によると、伊藤被告は6月7日未明、いわき市内の空き地で、顔見知りだった茨城県北茨城市の設備工、大久保茂さん=当時(47)=と口論になり、腹部と胸部を刺し身包丁で3回刺し、殺害した。