殺人罪で裁判員裁判初の猶予刑 神戸地裁、心神耗弱認定
介護していた同居の義姉(当時80)を置物で殴って殺害したとして、殺人罪に問われた兵庫県猪名川町の浜田順子(よりこ)被告(68)に対する裁判員裁判の判決が3日、神戸地裁であった。佐野哲生裁判長は「被告はうつ病や被害者の世話で追い詰められ、心神耗弱の状態だった」と述べ、懲役3年執行猶予5年(求刑懲役8年)を言い渡した。殺人事件を審理した裁判員裁判で猶予判決が出たのは初めて。
http://www.asahi.com/national/update/1203/OSK200912030102.html
佐野裁判長は、被告が5月8日未明に陶器製の置物で義姉の頭を十数回殴って殺害したとされる起訴内容を認定。そのうえで「被害者の言葉に逆上した突発的な犯行で、強い殺意は認められない」などと述べた。
判決後、裁判員経験者6人と補充裁判員経験者3人の全員が記者会見に応じた。裁判員経験者の男性(25)は「犯行の経緯や境遇に同情の余地があると感じた」と話した。元裁判官で主任弁護人の安原浩弁護士は「これまでの裁判の基準から見ると、まれな判決ではないか」と評価。神戸地検の山根英嗣・次席検事は「求刑を大きく下回った。上級庁と協議して適切に対処したい」との談話を出した。