少年事件の裁判員裁判で実刑
少年が被告の全国で初めての裁判員裁判で、名古屋地方裁判所は「通り魔的に女性の尊厳を犯した犯行は悪質だ」として、4人の女性に乱暴した罪などに問われた少年に、検察の求刑どおり、懲役5年から10年の実刑を言い渡しました。
http://www3.nhk.or.jp/news/t10014217311000.html
裁判員が審理したのは、名古屋市に住む19歳の内装工の少年が、おととし、当時17歳の女子高校生など4人の女性に乱暴した罪などに問われた事件です。名古屋地方裁判所で行われた審理では、少年と被害者のプライバシーに配慮して、法廷で名前や住所が伏せられたほか、少年の生い立ちや家庭環境も明らかにされませんでした。判決で、伊藤納裁判長は「通り魔的にためらうことなく女性の尊厳を犯した犯行は悪質で、被告なりに反省し、更生の可能性があるとしても結果は重大だ」として、検察の求刑どおり、懲役5年から10年の実刑を言い渡しました。少年が被告の裁判員裁判は全国で初めてで、裁判員が立ち直りの可能性をどう判断するかが注目されましたが、判決は立ち直りの可能性は認めながらも、犯行の悪質さを重くみて検察の求刑どおりになりました。女性が乱暴された事件の裁判員裁判では、今回を含め、全国でこれまでに行われた6件の裁判のうち、半数で検察の求刑どおりの判決が言い渡されています。判決のあと、裁判員を務めた6人の男女と補充裁判員1人が記者会見に臨みました。少年が被告だったことについて、裁判員を務めた40代の男性は「少年が更生してくれるためにという気持ちと、被害者やその親に対する気持ちに微妙な思いがあって、悩むことが多かったように思います」と話しました。また、裁判員を務めた女性は「女性としては事件を許すことはできませんが、19歳という年齢を少年として考えてよいのか、大人扱いしてよかったのか、判断に迷いました」と話しました。さらに、法廷で少年の詳しい生い立ちなどが明らかにされなかったことについて、裁判員を務めた20代の男性は「初めてのことなのでわかりませんが、本人への質問の機会もありますし、情報が不足することはなかったです」と話しました。