県内初の裁判員裁判始まる 長野地裁で殺人事件を審理
市民が刑事事件の公判に加わる県内初の裁判員裁判が8日午後、長野地裁(土屋靖之裁判長)で始まった。午前の選任手続きで裁判員6人と補充裁判員2人が選ばれ、裁判官とともに、長野市のホテルで5月に女性が絞殺された事件を審理。殺人と盗みの罪に問われた住所不定、無職小野沢浩正被告(46)は罪状認否で起訴内容を認めた。弁護側は情状(考慮する事情)を酌むよう求める方針で、量刑(刑の重さ)が争点になる。
http://www.shinmai.co.jp/news/20091208/KT091208ASI000003000022.htm
3日連続で開廷し、10日に判決を言い渡す。裁判員制度開始から半年余。守秘義務など裁判員の負担の重さや、市民の声が反映されたかチェックしにくいといった課題も指摘されており、長野地裁がどう運用するかも注目点だ。
選任手続きは非公開。地裁によると、候補者43人が出席し、最終的に、パソコンによる抽選で裁判員らを選んだ。裁判員は男性4人、女性2人、急病などで欠員が生じた場合に備える補充裁判員は男女各1人。
公判は、地裁で最も広い1号法廷(傍聴席60)で行われた。3人の裁判官に続いて裁判員が入廷し、裁判官の左右に3人ずつ分かれて着席。補充裁判員は裁判員後方の席に着いた。裁判員に予断を与えないよう配慮し、小野沢被告は裁判員の入廷前に手錠と腰縄を外され、弁護人の隣席に座った。
検察官による起訴状朗読の後、土屋裁判長から起訴内容について「何か違っている点はありますか」と聞かれ、証言台の前に立った被告は「間違いありません」と述べた。裁判員は真剣な表情で見つめていた。
5月の制度開始以降、全国では今月7日までに、裁判員裁判で計94件の判決が出ている。