県内初の裁判員裁判開廷
長野市内のホテルで5月、女性=当時(45)=が殺害された事件をめぐる長野県初の裁判員裁判が8日、長野地裁で始まった。殺人と窃盗の罪に問われている無職小野沢浩正被告(46)は「間違いありません」と起訴内容を認めたため、刑の重さが焦点になる。判決は10日に言い渡される。
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20091209/CK2009120902000025.html
裁判員選任手続きでは74人に呼び出し状を送り、43人が出席。病気の辞退者などが27人、4人が呼び出しに応じなかった。男性4人、女性2人の裁判員6人、男女各1人の補充裁判員2人が法廷に臨んだ。
被告に対する罪状認否のほか、検察側、弁護側の冒頭陳述などが行われ、検察側は証拠書類の理解を助ける法律用語集を裁判員に配布。この日は裁判員の発言はなかったが、9日の被告人質問では質問が出るとみられる。
起訴状によると、小野沢被告は5月23日午後5時半ごろ、長野市内のホテルで、出会い系サイトで知り合った女性の首をバスローブのひもで絞めて窒息死させ、乗用車などを盗んだとされる。
◆裁判員、真剣な表情
県内初の裁判員裁判が8日、3日間の日程で長野地裁で始まった。地裁には大勢の人たちが傍聴券を求めて集まるなど関心の高さをうかがわせた。殺人と窃盗の罪に問われた住所不定、無職小野沢浩正被告(46)は起訴内容を認め、この日は証拠調べなども行われた。9日は被告人質問などが行われ、評議に入る予定で、判決は10日に言い渡される。
裁判員の選任手続きには、呼び出し状を送った74人のうち、病気などで辞退が認められるなどした27人を除く47人が呼び出された。このうち、欠席した4人を除く43人が選任手続きに出席し、裁判員は男性4人、女性2人、補充裁判員には男女各1人がそれぞれ選ばれた。
午後に始まった法廷には、スーツやセーター姿の裁判員らが事件の概要が入ったファイルを手に入廷。裁判員は裁判官の左右に3人ずつ座り、緊張した表情で審理に臨んだ。
検察、被告側双方は「です」「ます」調を使うなど裁判員に分かりやすい主張を展開。ただ、証拠調べで遺体写真などが手元のモニターに示されると、顔をしかめる裁判員もいた。
この日は罪状認否と検察側、弁護側の冒頭陳述のほか、検察側の証拠調べが行われ、裁判員からの発言はなかった。
9日は被告人質問などが予定され、裁判員らがどんな発言を行うかが注目される。その後、裁判官と裁判員らが判決内容などを話し合う評議(非公開)が行われる予定だ。
◆外れた候補者「ほっとした」「残念」
裁判員の選考に漏れ、思いを語る候補者の男性
「選ばれなくてほっとした」「新しい制度に興味がわいた」。8日午前に長野地裁で行われた裁判員選任手続きで、選ばれなかった裁判員候補者らは胸をなで下ろしたり、残念がったりとさまざまな受け止めを見せた。
北相木村の無職男性(66)は「人を裁くことに抵抗感もあり、3日間の時間的拘束もつらい」と安堵(あんど)の表情。長野市から群馬県高崎市に引っ越した後に呼び出し状を受け取り、早朝の新幹線で駆けつけたという公務員の男性(34)は「選ばれたら努力するつもりだったが、やはり難しいと思った」と話した。
一方、佐久市のパート男性(61)は「初めての制度で不安はあったが、外れるとちょっと残念。この制度を続け、市民にも裁判に関心を持たせるようにしてほしい」と笑顔を見せた。
(裁判員裁判取材班)
【県内初の裁判員裁判対象事件】 起訴状などによると、小野沢被告は5月23日午後5時30分ごろ、長野市鶴賀のホテル客室で、軽井沢町の女性=当時(45)=の首をバスローブのひもで絞めて窒息死させ、携帯電話などが入った女性のバッグや乗用車などを盗んだとされる。同月25日、三重県桑名市内で逮捕され、6月15日、殺人と窃盗の罪で起訴された。小野沢被告は女性と携帯電話の出会い系サイトで知り合い、初対面だった。