政権交代、覚醒剤、裁判員…激動の1年を締めくくる 2009年国内10大ニュース
政権交代、円高、覚醒剤、裁判員裁判―。2009年を振り返ると、さまざまな言葉が思い浮かびます。激動の1年を締めくくる「産経新聞 国内10大ニュース」。注目のランキングをご覧ください。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091230/stt0912300702001-n1.htm
1 衆院選で民主党が圧勝。政権交代で鳩山政権誕生
2 新型インフルエンザが大流行、死者100人超
3 裁判員裁判がスタート
4 円高が進行、企業に荒波。政府は「デフレ」宣言出す
5 行政刷新会議の「事業仕分け」に国民注目
6 WBCで日本連覇の偉業。イチロー、松井秀らもメジャーで大活躍
7 のりピーら芸能人らの薬物、大麻事件発覚
8 西松建設の巨額献金で小沢民主党代表が辞任
9 「脳死は人の死」。改正臓器移植法が成立
10 足利事件でDNA不一致の菅家さん釈放、再審開始
番外 日航経営危機、政府管理下で再建へ
番外 偽装献金で鳩山首相元秘書在宅起訴
番外 「温室効果ガス25%削減」中期目標
番外 国交相、八ツ場ダム中止を表明
番外 中川昭一元財務相が落選後急死
番外 休日の高速道路が上限1000円
番外 日本郵政の西川社長辞任、後任は元大蔵次官
番外 天皇陛下と中国国家副主席会見で波紋
(1位)政権交代
8月30日投票の第45回衆院選は、民主党が308議席で圧勝。戦後初めて、選挙で野党が過半数を制しての政権交代が実現した。自民党は選挙前の300議席から119議席に落ち込む歴史的惨敗。9月16日の特別国会で民主党の鳩山由紀夫代表が第93代首相に選出され、社民、国民新両党と連立政権を発足させた。
(2位)新型インフル
米国やメキシコで確認された豚由来の新型インフルエンザは、5月16日に神戸市の高校生が国内で初めて感染。その後も関西の高校生を中心に感染者が相次ぎ、未知のウイルス襲来に列島は一時、パニック状態となった。夏場は小康状態が続いたが、10月以降は流行が本格化。12月6日には死者が100人を超えた。
(3位)裁判員裁判
20歳以上の一般国民が刑事裁判に参加する裁判員制度が5月21日にスタートした。昭和18年に陪審制度が停止されて以来、66年ぶりの国民参加。8月3日に東京地裁で全国初の裁判員裁判が開かれたのを皮切りに年内に各地で100件以上行われた。裁判員経験者の多くは制度を評価、制度運営は順調といえるようだ。
(4位)デフレ宣言
政府は11月の月例経済報告で、日本経済が、物価が持続的に下落する「デフレ」状態にあると宣言した。デフレ判断は平成18年6月以来3年5カ月ぶり。日銀もその後、デフレ表現を容認し、企業業績を圧迫する円高対策として、追加の金融緩和策で歩調を合わせた。ただ、デフレの解決策はまだ示されていない。
(5位)事業仕分け
11月、平成22年度予算概算要求の無駄を削るべく、新政権の肝いりで行政刷新会議の「事業仕分け」が行われた。財政効果は1兆8千億円超にとどまったが、「(スパコンで)世界一を目指す理由は何か。2位ではだめか」(蓮舫参院議員)といった仕分け人の侃々諤々の議論が国民の注目を集めた。
(6位)WBC
3月23日、野球の国・地域別対抗戦、第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で原辰徳監督率いる「侍ジャパン」が2連覇を達成。大リーグでイチロー(マリナーズ)が史上初の9年連続200安打、松井秀喜(ヤンキース)がワールドシリーズMVPに輝くなど、日本の高い野球力を世界に示した。
(7位)のりピーら
俳優だった押尾学被告(31)=麻薬取締法違反罪で起訴=が8月に合成麻薬MDMAの使用容疑で逮捕され、元女優の酒井法子さん(38)=有罪確定=が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕。元「男闘呼組」のギタリストだった成田昭次さん(41)=同=も大麻所持で逮捕されるなど芸能人による薬物事件が相次ぎ、社会問題に。
(8位)小沢辞任
大手ゼネコン西松建設(東京)の違法献金事件で東京地検特捜部は3月、民主党の小沢一郎代表(当時)の公設第1秘書を逮捕、起訴。小沢氏は秘書逮捕から約2カ月半、代表に居座り続けたが5月11日、混乱回避を理由に代表辞任を表明した。代表選で鳩山由紀夫氏が新代表に就任し、首相の座を射止めた。
(9位)改正臓器移植法
15歳未満の子供からの臓器提供を可能にし、海外渡航移植に頼るしかなかった子供たちに光をあてる改正臓器移植法が成立。本人の意思表示がなくても家族の同意のみで臓器提供が可能になるなど条件が大幅緩和された。一方、親の虐待による子供の脳死を見逃さないシステムづくりなど課題は多い。施行は来年7月。
(10位)足利事件
平成2年に栃木県で4歳女児が殺害された足利事件で東京高検が6月、無期懲役刑が確定した菅家(すがや)利和(としかず)さん(63)の再審開始を認める意見書を東京高裁に提出し、菅家さんは釈放。再審請求の即時抗告審の再鑑定で、菅家さんと女児の着衣に付着した体液のDNA型が一致しなかった。10月には再審が始まった。
(番外)日本航空
日本航空は平成21年4~6月期決算で最終赤字990億円を計上し、経営危機が顕在化した。前原誠司国交相は日航支援を表明。国交相直轄の専門家チームが再建計画を見直したが、白紙に戻された。結局、官民共同の「企業再生支援機構」を活用した経営再建が決まり、その準備が進められている。
(番外)在宅起訴
鳩山由紀夫首相の元公設第1秘書が、鳩山氏や実母の資金約4億円分を、個人献金などと偽って政治資金収支報告書に記載していたことが発覚。元公設秘書が在宅起訴され、元政策秘書も略式起訴された。実母からの資金は「贈与」とみなされ、鳩山氏は修正申告して約5億7500万円の贈与税を納税した。
(番外)温室効果ガス
鳩山由紀夫首相は就任直後の9月20日、「2020年までに温室効果ガスを1990年比25%削減する」とする環境中期目標を決めた。2日後の国連気候変動首脳会合でも演説し、高い評価を得たが、増加する国民負担の程度を示さず、産業界の反発で環境税導入は先送りに。「国際公約」実現の道筋は見えてこない。
(番外)八ツ場ダム
前原誠司国土交通相は就任直後の9月17日、群馬県の八ツ場(やんば)ダムの建設中止を表明。マニフェスト(政権公約)通りとはいえ、突然の表明に予定地住民や関係6都県が猛反発して論争が巻き起こった。国交省は国直轄・補助ダムは、来夏、有識者会議のまとめる新基準で最終的に判断するとしている。
(番外)中川氏死去
10月3日、中川昭一元財務相が都内の自宅で急死した。享年56歳。保守政治家として拉致や歴史教科書問題に取り組んだ。2月、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議後の「もうろう会見」で財務相を引責辞任。8月の衆院選で落選した矢先だった。父一郎氏が自殺した過去もあり、早すぎる死は衝撃を与えた。
(番外)1000円乗り放題
ETC(現金自動収受システム)搭載車を対象に、休日の高速道路を上限千円で走行できる割引制度が3月にスタート。導入前にはカー用品店などでETC車載器が品薄に。ゴールデンウイークやお盆期間の高速道は、行楽客らで混雑し渋滞回数が倍増。競合する鉄道やフェリー会社が値下げで対抗する動きも出た。
(番外)日本郵政
小泉純一郎政権の郵政民営化を推進した日本郵政の西川善文社長の後任として、元大蔵事務次官の斎藤次郎氏が10月末に就任した。ただ、「官僚中の官僚」と呼ばれた斎藤社長の起用は、政府が掲げる「脱官僚依存」「天下り禁止」と矛盾するとして批判が相次いだ。現在、郵便局の新たな活用法を模索中だ。
(番外)特例会見で波紋
「政治利用」と批判された天皇陛下と中国国家副主席の特例会見。民主党の小沢一郎幹事長は12月14日、異議を唱えた宮内庁長官に辞任を求め、21日には「内閣が判断したことに、天皇陛下がその意を受け行動なさるのは当然。陛下にお伺いすれば喜んでやってくださると思う」と述べて物議をかもした。