外国人被告の裁判員裁判 模擬裁判で課題探る 福岡市
外国人が被告の裁判員裁判を想定した模擬裁判が23日、福岡市早良区の西南学院大学であった。日本弁護士連合会の研究会の主催で、東京、名古屋に続いて3回目。実際の裁判で通訳をする法廷通訳人らが参加し、課題を探った。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/148144
アフガニスタン人が知人男性宅を放火したとして現住建造物等放火罪などに問われた架空の事件を審理。被告人役は留学生のアフガン人が務めた。法廷にはペルシャ語の通訳のほか、聴覚障害者が裁判員になったことを想定して、手話通訳も同席した。
罪状認否で被告人役は無罪を主張。証人尋問や被告人質問などの重要な審理は逐語訳、冒頭陳述や論告はイヤホンを使った同時通訳を行い、被告が理解できているか確認しながら審理を進めた。検察官は論告で懲役6年を求刑したが、判決は無罪となった。
事件の想定はこれまでの模擬裁判と同一で、東京では懲役5年、名古屋では無罪と判決は分かれている。研究会の渡辺修・甲南大学法科大学院教授は「プロの裁判官と違い、裁判員は通訳の印象をより受けやすい。研修を重ね通訳の質の向上につなげたい」と話した。
=2010/01/24付 西日本新聞朝刊=